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ジャニーズコンサートの様式美

関ジャニ∞のコンサートチケットが話題になっていますね。
そういえば少し前は嵐やJr.のコンサートが話題になっていました。ジャニーズを知らない人、最近ジャニーズのファンになった人は、なんでこんなことで騒いでるの?楽になるからいいじゃん。なんて思っていらっしゃるかも知れません。

しかし、そうではないのです。
ジャニーズコンサートはこの情報社会に考えられないアナログな方法でコンサートの申し込みを行います。言ってみればクソめんどくさい()手順なのですが、ジャニーズファンはその過程を愛していました。誰もそのアナログシステムにクレームを付けようとも思っていませんでした。

では、そのクソめんどくさい方法をご紹介致しましょう。

まずコンサートが決まるとメールで日程や会場などのお知らせが来ます。
そこからしばらくすると青い封筒が届きます。入っているのはコンサートの公演コードが書いた紙と振込用紙。公演コードの紙にはメンバーからの30秒クオリティレベルの『来てね』というメッセージが入っていたときもありました……。

そして振込用紙に『手書きで!』必要事項を記入します。まさに一筆入魂。ここに念という念を込めます。振込用紙を持って郵便局に行き振込みをすれば申し込み完了です。そう、前払いです。このご時世に。落選の場合は手数料を引かれて全額返金ですが、一時期この手数料で儲けているんじゃないか?と言われた時期もありました。。。ちなみに!振込をする日は人によってまちまちで、何も考えていない人もいれば大安にわざわざ行く人、水曜は当たりやすいとかいう謎のジンクスを持っている人もいました。

申し込みを完了して数週間〜数ヶ月。
コンサート初日がいよいよ近づいてきたときにコンサートの当落発表があります。当落発表は公演期間が短ければ1回で全ての公演、長ければ2回にわけて発表されます。発表方法はコンサート事務局の電話サービスで聞きます。数万人の人間が同じ時間に一つの番号に電話をかけまくるという異様な自体がおきるのです。
今でこそスマホですが、私のヲタク全盛期はまだまだガラケー。家族に借りた携帯と自分の携帯二個持ちでしかも耳から離さずにリダイヤルをしまくったのもいい思い出です。
ナビダイヤルでお繋ぎします」
ピッ
「あぁーーーー!」
と数時間かけて繋がった電話を切ってしまったり
「ん?どっちや」
と右耳の携帯、左耳の携帯どちらが繋がったかわからなくなったり
全然繋がらないのが当たり前でした。
また公衆電話が繋がりやすいだったり、家電のほうが回線が早いとか、ソフトバンクは繋がらない。auは繋がりやすい。ドコモでもSHはどーたら。どこから湧いてきたかわからない噂がたくさんありました。1日2日すればすぐに聞けるようになるんですけどね!
この全国で行われていた異様な光景こそジャニーズがジャニヲタを作り続けてきた所以の一つだと考えられます。

電話サービスの宗教改革

繋がったとしても途中で回線が切れるのも日常茶飯事。1度早くテンキーを打ちすぎて向こうの処理が追いつかなかったこともありました。ファンクラブ会員番号や、電話サービス用の番号を打つと公演コード、当落結果、当選日時等を教えてくれます。ここではまだ席番はわかりません。
席番がわかるのはそこからまた少しあと。

コンサートの1週間くらい前。チケットが届いたときです。今でこそ簡易書留になったんですが、随分長い間指定日時のポスト投函でした。発送手数料として500円かかるのに。

ジャニーズ手数料で儲けてるから。。。

ずっと昔は指定日時も無かったみたいですね。

チケットは青い封筒で届きます。いわゆる幸せの青い封筒です。ちょっと固めの紙にコンサート名とコンサートのロゴ、名前、公演日時、席番が印字されています。ここで初めて席番がわかるのです。同会場で複数公演ある場合はわかりやすいようにチケットの色が変わります。緑、青、ピンク等々。背景がよくわからない♡とか♢のときもあります。うん。ちなみに10周年記念公演とかだと特別なチケットになる場合もあります!嬉しい。
グッズもここで発表です。黄色のペラペラの紙にペンライト、うちわ等々グッズの名前と値段だけが書いています。
ここでペンライトが相場より高いと
『あ、トンチキペンライトかな?』
といろいろ悟ります。
ペンライト、うちわ、タオルというコンサートのあるあるグッズ以外は大抵販売価格未定と書かれています。役に立たない。ときどきうちわとフォト、ポスターしか販売価格がわからないということも……。

ジャニーズは通販を行っていないので正規ルートでグッズを買うなら会場に出向かなければなりません。そして、そこで初めてビジュアルやデザインを知ります。今はSNSの発展で調べたら出でくるけど…。
このグッズあるあるが担当じゃないのに買っちゃう。です。ビジュアルが良すぎていわゆるエース級じゃないメンバーのグッズが飛ぶように売れることもあります。


ここまでがジャニーズコンサートの申し込みからチケットが手元に届くまでの流れです。
この情報社会に反発するような体制がほんの数年前でも行われていたのです。いや、今でもこの体制のグループが多いです。ジャニヲタはめんどくさいだったり言いながら電話をかけるのが好きです。後でいいや〜っていう感覚がないんです。ただいま大変混み合っております。のことばを聞かないとコンサート始まらないんですよ。

『便利になる』とは同時に『めんどくさいからこその一体感』が無くなるのだなと感じるこの頃です。